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2012年2月2日木曜日

株価算定と経営承継法における相当な価額の証明

株価交渉を経て当事者間で合意した価額が、必ずしも合意時価額となる訳ではない。
情報の格差を是正した上で、価額についての合意形成を行うことに加え、公認会計士等の客観的な観点から株式の価額として相当である旨の証明を受けることが必要である。

このため、経営承継法においては、「合意の時における価額」について、専門家が「その時における相当な価額として証明をしたものに限る」ことにより、客観的合理性を担保することとしている。

株価算定

石割公認会計士事務所では、監査法人や証券会社からの依頼を多数受けてきた経験を活かし、”監査法人の監査”、”証券会社の審査”、を納得させる株価算定サービスをご提供いたします。
また近年は、”同族会社の株式買取請求”の相談に対して、弁護士と共同して問題解決に当たります。
年間数十件(数多くの上場会社を含みます)に及ぶ株価算定業務の経験を通じて蓄積したノウハウに基づき公認会計士・税理士が株価算定書を発行しますので、株式公開審査上や税務上もご安心頂けます。

株価算定の初回面談は無料で行っていますので、ご予約の上、お気軽にお越し下さい

初回面談の場所については、弊社事務所(最寄駅は品川駅か泉岳寺駅)
もしくはお客様指定の場所に直接お伺いすることも可能ですのでその際はご遠慮なくご相談ください。

平日19時まで、土日も可能な限りご面談に対応させていただいております。
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電話:03-3442-8004
(石割公認会計士事務所のBlogを見ましたとお伝え下さい)

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株価算定研究所

株価算定と固定合意の意義

固定合意における価額は、「合意の時における価額(弁護士、弁護士法人、公認会計士(公認会計士法第 16 条の 2 第 5 項に規定する外国公認会計士を含む。)、監査法人、税理士又は税理士法人がその時における相当な価額として証明したものに限る。)」(以下「合意時価額」という。)であることが必要である。

しかし、非上場株式の価額の評価方式には様々なものがあることからも明らかなように、唯一絶対の価額があるわけではない。これは、非上場株式に限ったことではない。例えば、同じ場所にあり、同じ面積の土地であっても、買主が隣地所有者である場合と、そうでない場合とでは、売買価格に差が出ることが考えられる。このように、各財産の価額は、当該財産を取り巻く様々な事情を勘案して決定されることから、事案ごとに評価の観点や方式が異なり、価額にはある程度の幅が生じ得ると考えられる。

実際に固定合意を行うに当たっては、対象株式の発行会社の業種、規模、資産、収益状況や株主構成等を勘案して価額を算定することになる。実際には、上記のように価額にはある程度幅が生じ得ることを前提として、当事者間で種々の交渉を経て合意時価額が決定されると考えられ、一般的には、合理的意思を有する独立した当事者間において合意した価額であれば、「相当な」価額と言うことができる

しかしながら、自社株式の合意時価額の算定にあたり、合意の当事者である後継者と非後継者との間で利害が対立する場合があり、その際、主に以下の2つの情報に係る格差の問題があるため、合意の前提として、利害の調整を図りつつ、情報の格差を是正する必要があると考えられる。

1. 自社株式の価額に影響を及ぼす会社資産(例:多額の含み益を有する資産)の存在や、実現可能性が極めて高い収益の見通し等については、一般的には、実際に会社経営に携わっている後継者の方が多くの情報を有している。そのため、後継者が当該情報について恣意的な説明を行い、合意がなされた場合には、後日、紛争の要因となるおそれがある。このような事態が起きないよう、後継者と非後継者は、会社に関する情報を共有し、十分な時間をかけて、合意形成を行うことが必要である。
なお、実際に合意形成を成就させるには、関係当事者による十分な議論が必要であることから、信託銀行の事業承継コンサルタントなどの第三者と連携することも有効と考えられる。

2.株式の評価方式には、様々な方式が存在しており、どの評価方式を採用するかにより、価額に大きな影響を与え得る。この点に関しても、通常、「固定合意」の発意者が後継者であることを考えると、後継者の方が、非後継者に比べて、多くの情報を有していることが一般的である(評価方式に関する情報格差)。

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2012年2月1日水曜日

遺留分を算定する際の財産の価額

遺留分を算定する際の財産の価額は、生前贈与された財産を含めて、すべて相続開始時を基準として評価され、後継者の貢献により上昇した場合であっても、その貢献は考慮されず、単純に上昇後の価額で計算されてしまう。このため、企業価値を上昇させればさせるほど、非後継者の遺留分の額を増加させることになり、このことが、企業価値を向上させようとする後継者の意欲を阻害するおそれがある。
そこで、経営承継法は、後継者が贈与により取得した自社株式について、「遺留分を算定する際の価額を合意の時における価額に固定する」ことを内容とする合意(以下「固定合意」という。経営承継法第 4 条第 1 項第 2 号)を行うことができ、経済産業大臣の確認と家庭裁判所の許可といった諸手続を経ることで当該合意の効果が生じることとした(同法第 7 条から第 9 条。次図参照)。この「固定合意」を活用することで、後継者は、将来の企業価値の上昇に伴う遺留分額の増大を心配することなく経営に専念することが可能となる。
なお、先代経営者から推定相続人たる後継者が自社株式の贈与を受ける場合、一旦、贈与税を納付し、相続時に相続税で精算を行う相続時精算課税制度を選択できる。この制度においては、相続税の計算を行うにあたり、贈与財産の課税価格は贈与時の時価とされている。また、平成 21 年度税制改正により創設される「非上場株式等に係る贈与税の納税猶予制度」においては、贈与時には贈与税の納税を猶予し、贈与者の死亡の際に当該贈与税を免除した上で、対象株式を相続により取得したものとみなして相続税の計算を行うが、その際の課税価格は、相続時の時価ではなく、贈与時の時価とされている。
しかし、相続時精算課税制度や贈与税の納税猶予制度は、あくまで相続税の計算上、評価時点を贈与時に固定するものであって、先代経営者の相続人間の権利関係を規律する遺留分制度の特例である固定合意とは、趣旨・目的が異なる制度である。
したがって、生前贈与を受けた株式に係る贈与税の申告時に相続時精算課税制度や贈与税の納税猶予制度の適用を選択したとしても、遺留分の算定に係る当該株式の価額を固定するためには、別途、先代経営者の推定相続人間において、固定合意を行わなければならない。その際、この場合の「価額」は、贈与税の「時価」とは異なるものであることに留意する必要があるが、合理的に算定された「価額」は、「時価」の一つであるとも言える。

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遺留分とは?

「遺留分」とは、配偶者や子などに民法上保障される最低限の資産承継の権利である。後継者への生前贈与や遺贈などにより、非後継者の遺留分が侵害された(実際に得られた相続財産が遺留分に満たない。)場合に、当該非後継者が遺留分減殺請求(侵害された自分の遺留分を取り戻すための請求)を行うと、当該請求を受けた後継者は財産の返還又は金銭による価額弁償を行わなければならない。

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自社株式承継における遺留分の影響

先代経営者に後継者以外の相続人(以下「非後継者」という。)がいる場合には、非後継者が有する「遺留分」が自社株式の集中の障害となる可能性がある。

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事業承継における自社株式承継の重要性

所有と経営が一致している同族会社が大半を占める中小企業の事業承継において、後継者が安定的に経営を継続していくためには、自社株式を後継者に集中的に承継することが重要である。

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